沖縄のガラス製造の歴史は明治の中期から始まり、(ランプのホヤ)(薬瓶)(菓子瓶) などの生活用品を昭和の初期まで作られていました。
本格的な琉球ガラス製造は、戦 後からでコーラ・ビール瓶などの空瓶を利用して、色付ガラス器を作り始めました。
材料が豊富になった現在では、着色にも様々な技法を取り入れ、その独特な造形美と相まって暮らしの中にとけこむ光る芸術品として広く認められるようになりました。


●原材料

ガラスの種類には、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス(クリスタル)カリガラス等がある。
琉球ガラスはソーダ石灰ガラスである。

副材料
泡切材・着色材等・・・10%
赤:セレン 青:コバルト 緑:重クロム酸カリ
紫:マンガン 茶:イオウ 水:酸化銅(再過熱により黄色から赤へ発色) ※成型時にこれを利用し赤とオレンジのグラデーションができる。
【着色法】 原料を調合する段階で、色を出す金属酸化物を混入し、溶かして発色させる (全体に色をつける方法)


●琉球ガラス製造方法

【宙吹き法】 宙空で一切の型を使わず、手によって様々な形に仕上げる技法
【型吹き法】 型の中にガラスを吹き込む。型の材質(金型・石膏・木型石型)
【アイスクラック】 ヒビ模様は、吹きガラス成形途中でガラスの表面がまだ半溶融状態のとき瞬間的 に水に浸すと、ガラスの外側表面に氷列丈(アイスクラック)が入る。
【サンドブラスト】 圧縮空気によって金剛砂をガラス面に吹き付ける。予めマスキングし模様や文字 等を加飾することができる。
【グラデーション】 色ぼかし、(例)透明と紫色のぼかしの場合、最初に下玉に紫色のガラスを取り、 次に透明ガラスを目分量で巻き取り成形して仕上げる。
【琉球切り子】 透明ガラスの上に、色ガラスを被せかけ色ガラスの面に様々なカットや模様を施 す技法。
※日本の有名切り子 江戸切り子・薩摩切り子・長崎切り子